なぜ、小麦は食べない方がよいのか

 最近の小麦は品種改良されすぎて、人間に害を及ぼすレベルまで
品種破壊されていて、腸の組織を壊してしまうということ分かって
きました。グルテン中の糖たんぱく「グリアジン」が原因で、重症に
なるとセリアック病という病気を引き起こします。
 セリアック病というのは、小腸粘膜が破壊され、粘膜の物質透過性
が増す(リーキーガット)ことで引き起こされる病気です。グルテン
(グリアジン)に免疫が過剰反応を起こすアレルギー疾患で、腹痛や
下痢が起こり、重症の場合は栄養吸収力の低下で深刻な栄養失調に
なるケースもあります。セリアック病は、消化器系の症状だけでは
なく、貧血、喘息、多発性硬化症、骨粗しょう症、口内炎、慢性疲労
性症候群、片頭痛、うつ、統合失調症、多動性障害、認知症、不妊症
などの数多くの症状を示します。
 なお、セリアック病はグルテンを食べることだけが原因ではなく、
遺伝的素因や消化管粘膜の構造異常という複数の要素が原因とされて
います。  
 また、小麦の栽培は日本の気候には合わず、2014年の自給率は
13%です。輸入小麦の約60%がアメリカから輸入されています。
小麦を使った食べ物をなるべく減らしましょう。小麦を使用したい
場合は、国産小麦を入手しましょう。日本の小麦も品種改良されて
いるとはいえ、アメリカよりは改良の度合いはずっと少ないのです。
それに、アメリカなど海外で栽培される小麦には、収穫直前に除草
剤ランドアップ(主成分はグリホサート)を散布されます。輸出用
には防虫、乾燥などを目的に特に大量に散布され、これがグル過敏
症やセリアック病に関連しているとも言われています(その他、
収穫後に殺虫剤のマラチオン、スミチオンなどのポストハーベスト
農薬も散布)。
 なお、どうしてもパンを食べたい人は、米粉パン(できれば米粉
100%)を食べるか、または食べる回数を減らしましょう。また、
たまに、国産小麦粉と天然酵母を使用自家製パンを作ってもよいで
しょう。
 今、アメリカでは小麦を使用しない食品「グルテンフリー」が注目
され、スーパーの食品売り場やレストランでもグルテンフリー対応が
進んでいます。小麦粉の代わりに、米粉や微粒粉玄米粉(リブレフラ
ワー)を利用してみましょう。特にリブレフラワーは、でんぷんが
アルファ化されていて消化吸収がよく、水に溶いてそのままでも
食べることができ、また、小麦粉の代わりにお好み焼きやその他の
料理にも使えます。価格は少し高いのですが、デトックス作用も
あり、有害物質を排出するので健康のためにもおすすめします。

参考文献:「小麦で起きる現代病“パン好きな人”気をつけて!」 
      白澤卓二監修 家庭栄養研究会編(食べもの通信社)
参考サイト:https://www.facebook.com/yoritaka.okamoto/posts/725916710822837:0

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欧米型食生活から日本型食生活へ

欧米型食生活というのは脂肪、肉類、砂糖を多く摂る食生活です。
現代は昼食でも、鶏肉のから揚げやトンカツ、ハンバーグなど脂肪や
たんぱく質の多い食事を摂ることが少なくないようです。また、生ク
リームやバターたっぷりの洋菓子やクッキーもコーヒーによく合うの
で、若い人だけでなく、年配者にも好まれています。長い間、こうい
った食生活を続けていると、血液が酸性に傾き、ドロドロになり、
ガンをはじめ、高血圧、肥満、脂質異常症、糖尿病などの生活習慣病
を引き起こします。野菜は季節の野菜、緑黄色野菜、緑葉野菜(葉っ
ぱの野菜)、根菜類などをバランスよく摂り、納豆、豆腐などの大豆
製品を毎日摂り、肉類や脂肪、白砂糖(ケーキ、クッキー、和菓子、
その他の甘いお菓子を含む)を控えることが大切です。牛乳や乳製品
も摂りすぎないようにしましょう。
  脂肪については動物性の脂肪には飽和脂肪酸が多く、体内でLDL
コレステロールを増やします。特に牛脂は体温が36.5℃の体内で
は溶けず、長い間には身体のあちこちに溜まります。また、植物油も
身体によくないことが分かってきました。大豆油、菜種油、ごま油、
コーン油などの植物油に多く含まれているリノール酸が高血圧や脳
梗塞、心筋梗塞、ガン、アレルギー疾患の発症リスクを高めます。
  一方、シソ油、エゴマ油、亜麻仁油などに多く含まれているαー
リノレン酸は、血液をサラサラにし、LDLコレステロール低下作用
をはじめ、前述の疾患を防ぐだけでなく、うつ病や認知症を予防しま
す。体内で一部がαーリノレン酸→EPA→DHAと変換されます。
リノール酸はオメガ6脂肪酸、αーリノレン酸はEPA、DHAと共
にオメガ3脂肪酸と呼ばれています。EPA、DHAもαーリノレン
酸と同様の働きがあります。一般の食用油を控え、αーリノレン酸を
多く含むシソ油などを1日小さじ1杯位を摂るようにしましょう。
そして、毎日の食事に「まごはやさしいわ」を適宜、摂るように気
をつけましょう。これは医学博士の吉村裕之先生が提唱され、小児科
医の真弓定夫先生が広められた、「まごわやさしい」をアレンジした
ものです。
「ま」・・豆類(大豆や豆腐・納豆・高野豆腐などの大豆製品、
     小豆など)。
     たんぱく質、ビタミン、ミネラル、食物繊維が豊富。
「ご」・・ごま。食物繊維、カルシウムなどのミネラルが豊富。
「は」・・発酵食品(納豆、みそ、しょうゆ、漬物など)。
     発酵菌、酵素を含む。
「や」・・野菜。ビタミン、ミネラル、食物繊維、ファイトケミカル
     が豊富。
「さ」・・魚。たんぱく質、鉄などのミネラルが豊富。EPA、
     DHAを含有。
「し」・・しいたけなどのきのこ類。食物繊維が豊富。ビタミンも
     含有。
「い」・・いも類。食物繊維、炭水化物、ビタミンCが豊富。
「わ」・・わかめなどの海藻類。
     ヨウ素、カルシウムなどのミネラル、食物繊維が豊富。
  要は脂肪・肉類・砂糖の多い欧米型食生活から低砂糖の日本型
食生活に変えることが健康にはとても大切なのです。煮物には白砂糖
をできるだけ使わないようにし、少量のみりんや少量のキビ砂糖・
甜菜糖を使うようにしましょう。
 なお、ファイトケミカルは植物自身がつくりだした物質で、主に
植物の色素、香り成分、アクなどに含まれています。抗酸化作用や
抗ガン作用、免疫力を高める作用があり、約1万種あり、現在、約
1500種類が発見されています。ポリフェノール類(イソフラ
ボン、カテキン、ケルセチン、アントシアニンなど)、リコピン、
ルテイン、含硫化合物のイソチオシアネートなどいろいろあります。

健康講演会を開催しました

 地元で健康講演会を開催しました。テーマは「ガンや認知症にならない食べ方生き方」です。はじめに、鍼灸師の夫のウクレレ漫談を行い、その後、私が1時間半ほど講演し、自作の「健康を守る歌」を披露し、「ぼけない音頭」を紹介しました。参加者には「とても勉強になり、また、楽しい講演会だった」と喜ばれました。

 以下に簡単に講演内容を記します。
1.私の来し方と食べ物に関する貴重な経験
2.日本人の最新の死亡原因・順位など
3.ガン発生のメカニズム
4.ガンの種類別原因
5.生殖器関係のガンと性ホルモンとの関係
6.ガン予防12カ条(オリジナル)
7.認知症について、その種類と原因
8.認知症における知的機能障害について
9.認知症の予防法
10.大友式認知症予測テスト
11.具体的な食生活について
①デザイナーフーズ
②「未精白1、1、3」の食生活、
③「まごはやさしいわ」の食生活

 今回は6.ガン予防12カ条(オリジナル)について記します。

1.喫煙・受動喫煙やアルコールの飲みすぎをしない
2.脂肪(特に動物性)を摂りすぎない
3.肉類など動物性食品を摂りすぎない
4.野菜、特に緑黄色・緑葉野菜を十分に摂り、根菜類も忘れずに
5.主食は五分づき米などの未精白米にし、白砂糖は控える
6.体外へ毒素を排出するため、リブレフラワー(玄米粉)を摂る
7.発酵食品(納豆、よいみそ、よいしょうゆ、漬物など)を摂る
8.食品添加物の多い加工食品は控える
9.還元水、浄水などの身体によい水を飲む
10.ウォーキングなどの運動を日常的に行う
11.放射線、電磁波を避ける
12.よく笑い、ストレスを溜めない

 なお、以上はガンだけでなく、その他の糖尿病、高血圧、脂質異常
症、肥満などの生活習慣病の予防にもなります。また、認知症の予防
には糖尿病にかからないということだけでなく、生活習慣病にかから
ないことが大事ですので、認知症の予防にもなります。
 
 
 

 
 
 
 
 
 

プロフィール

私は池内優子と申します。1946年の大阪生まれで大阪育ちです。
大阪府立厚生学院栄養部を卒業し、栄養士として病院勤務後、桜沢式食養研究家の岡田周三氏に師事。結婚後、鍼灸師の夫と共に自然食講座、食養料理講習などを行ってきました。また、複数の栄養・健康関係の資格を取得。2005年にプチ自給自足を目指して夫と田舎に転居しました。2014年に長年の研究と実践を基に著書「いのちを守る!食物・健康・環境読本」を自費出版。読者の方からは、「健康のバイブルとして最適」などのお声を頂いています。執筆の初期には、自作の「健康を守る歌」を夫のウクレレ伴奏で披露しながら、食物・健康に関するユニークな講演活動を行いました。近年、地元で講演会を再開しましたが、今後は広く関西方面で行っていく予定です。
以下に取得資格と所属団体を記します。
管理栄養士、衛生管理者、NR・サプリメントアドバイザー、管理食養士、食生活アドバイザー、国際薬膳食育師。
日本ビタミン学会、日本臨床栄養協会、NPO法人地球環境市民会議正会員、
NPO法人ダイオキシン・環境ホルモン対策国民会議一般会員