欧米型食生活から日本型食生活へ

欧米型食生活というのは脂肪、肉類、砂糖を多く摂る食生活です。
現代は昼食でも、鶏肉のから揚げやトンカツ、ハンバーグなど脂肪や
たんぱく質の多い食事を摂ることが少なくないようです。また、生ク
リームやバターたっぷりの洋菓子やクッキーもコーヒーによく合うの
で、若い人だけでなく、年配者にも好まれています。長い間、こうい
った食生活を続けていると、血液が酸性に傾き、ドロドロになり、
ガンをはじめ、高血圧、肥満、脂質異常症、糖尿病などの生活習慣病
を引き起こします。野菜は季節の野菜、緑黄色野菜、緑葉野菜(葉っ
ぱの野菜)、根菜類などをバランスよく摂り、納豆、豆腐などの大豆
製品を毎日摂り、肉類や脂肪、白砂糖(ケーキ、クッキー、和菓子、
その他の甘いお菓子を含む)を控えることが大切です。牛乳や乳製品
も摂りすぎないようにしましょう。
  脂肪については動物性の脂肪には飽和脂肪酸が多く、体内でLDL
コレステロールを増やします。特に牛脂は体温が36.5℃の体内で
は溶けず、長い間には身体のあちこちに溜まります。また、植物油も
身体によくないことが分かってきました。大豆油、菜種油、ごま油、
コーン油などの植物油に多く含まれているリノール酸が高血圧や脳
梗塞、心筋梗塞、ガン、アレルギー疾患の発症リスクを高めます。
  一方、シソ油、エゴマ油、亜麻仁油などに多く含まれているαー
リノレン酸は、血液をサラサラにし、LDLコレステロール低下作用
をはじめ、前述の疾患を防ぐだけでなく、うつ病や認知症を予防しま
す。体内で一部がαーリノレン酸→EPA→DHAと変換されます。
リノール酸はオメガ6脂肪酸、αーリノレン酸はEPA、DHAと共
にオメガ3脂肪酸と呼ばれています。EPA、DHAもαーリノレン
酸と同様の働きがあります。一般の食用油を控え、αーリノレン酸を
多く含むシソ油などを1日小さじ1杯位を摂るようにしましょう。
そして、毎日の食事に「まごはやさしいわ」を適宜、摂るように気
をつけましょう。これは医学博士の吉村裕之先生が提唱され、小児科
医の真弓定夫先生が広められた、「まごわやさしい」をアレンジした
ものです。
「ま」・・豆類(大豆や豆腐・納豆・高野豆腐などの大豆製品、
     小豆など)。
     たんぱく質、ビタミン、ミネラル、食物繊維が豊富。
「ご」・・ごま。食物繊維、カルシウムなどのミネラルが豊富。
「は」・・発酵食品(納豆、みそ、しょうゆ、漬物など)。
     発酵菌、酵素を含む。
「や」・・野菜。ビタミン、ミネラル、食物繊維、ファイトケミカル
     が豊富。
「さ」・・魚。たんぱく質、鉄などのミネラルが豊富。EPA、
     DHAを含有。
「し」・・しいたけなどのきのこ類。食物繊維が豊富。ビタミンも
     含有。
「い」・・いも類。食物繊維、炭水化物、ビタミンCが豊富。
「わ」・・わかめなどの海藻類。
     ヨウ素、カルシウムなどのミネラル、食物繊維が豊富。
  要は脂肪・肉類・砂糖の多い欧米型食生活から低砂糖の日本型
食生活に変えることが健康にはとても大切なのです。煮物には白砂糖
をできるだけ使わないようにし、少量のみりんや少量のキビ砂糖・
甜菜糖を使うようにしましょう。
 なお、ファイトケミカルは植物自身がつくりだした物質で、主に
植物の色素、香り成分、アクなどに含まれています。抗酸化作用や
抗ガン作用、免疫力を高める作用があり、約1万種あり、現在、約
1500種類が発見されています。ポリフェノール類(イソフラ
ボン、カテキン、ケルセチン、アントシアニンなど)、リコピン、
ルテイン、含硫化合物のイソチオシアネートなどいろいろあります。

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